さて、次の作業はさらに細心の注意と正確な指先が要求されます。気合を入れて取りかかりましょう。といっても、肩に力を入れる必要はありません。
面相筆で車体の細部、窓まわりのHゴムや押さえ金、窓サッシやヘッドライト・テールライトを塗装します。筆先は揃っているほうが断然使いやすいので、バラバラになったら新しいものを購入しましょう。
使う色は自由ですが、エナメル系の塗料(タミヤ製が模型製作では有名です)なら、もしはみだしても、今までの塗装を痛めることなく専用の溶剤でふき取ることができるのでとても便利です。
ただし、エナメル系塗料は乾燥するまでかなりの時間がかかります。ご注意を。
細部の塗装が終わるといよいよ完成に近い状態になり、うれしくなりますね。
でも、せっかくの作品です。ここまできたら、徹底的に実物に近づけてみるのも模型工作の楽しいポイントとなるでしょう。
キットに付属する行先方向幕やヘッドマークなどのステッカー(シール)や、デカール(水にひたして使います)は好みのものを切りとって使いましょう。また、別売りの車両マーク(インレタ:フィルムの上からこすって転写します)を専用のペン(バーニッシャーなどと呼ばれています)で形式などを表現しましょう。(車輛マークは国鉄157系や伊豆急110系など、一部の製品には付属しているものもあります)
・ワンポイントアドバイス
車輛前面などのように面積が小さかったり、凹凸が付近にある場所に車輛マークを転写する場合、マークがゆがんでしまってなかなか上手くいかないことがあります。
そんなときには、いったん透明なデカールに転写し、そのデカールごと貼るときれいに仕上がります。
もちろんその後に、表面保護のクリアーの吹きつけは忘れないようにしましょう。
ここまで工作が終わったら、表面の保護とツヤの整えをかねてGMスプレーのクリアー(No.40)を吹いてあげましょう。
ただし、この色はツヤ有りのピカピカになりますので、屋根部分はマスキングしましょう。
また、これまでの塗料と違い無色透明ですので、吹きつけは車体をいたわるようにていねいに行ないましょう。
ピカピカ仕上げが好みでない場合は、トプコートスプレーなどを用いてもよいでしょう。
ここまでは、車体の工作について順を追って紹介してきましたが、忘れてはならないのが床下部分です。
作業の流れ上ここで紹介していますが、別段こだわることはありません。車体工作の合間に行なうと能率がよいでしょう。
床下機器パーツを床板に接着しますが、接着面をサンドペーパーで削り、床と水平になるようにしておくとよいでしょう。
塗装は凹凸の多い面がほとんどですので、厚塗りにならないように注意しましょう。
ウエイトの取り付けは床板にゴム系接着剤で固定するとよいでしょう。